大雑把に世の中の広告を二分すると、広告には製品を直接買ってもらうための広告ときっかけを与えることで製品(や企業)を思い出すようにする広告がある。
リスティング広告とは?
前者で有名なのはgoogleで検索した結果に表示される広告で有名なリスティング広告。クリックされなければ広告費はかからず、予算に合わせて広告を出すことができることからインターネット広告では広く使われている。
しかも、テレビや雑誌・雑誌と違い、インターネット広告では広告の受け手がクリックしたか、しないか広告を配信する側で把握できる。このため広告効果の検証という意味では、全部インターネット広告にしてしまえばいいという乱暴な考え方もある。主としてクライアント側の要望としては結果を求められるので、効果検証可能な広告が好まれる傾向がある。
ただリスティング広告の問題点を挙げるとすれば、クリックする可能性のある人を全て刈り取ってしまうと、そこで広告の効果が打ち止めになってしまうことだ。広告費が出ないとか予算がないと言われる昨今、広告費の予算を使い切れずに水増し請求したとか、ある意味羨ましいような、嘘のような話が世の中にはある。
ブランド広告とは?
リスティング広告に対して、テレビや雑誌・新聞では広い読者層がいることから検索で興味の持たないような人にまで広告が配信される。いわゆる見込み客を増やす効果がある。
製品を直接買ってもらうには、製品のメリット、価格やおまけなどマーケティングの4Pと言われるような訴求を行うことが多い。この4Pが有効に機能するのは、買って欲しいと思う製品が受け手(消費者)の心の中に準備されていて、最後の一押しをする場合だ。
心の中に製品が準備させることをブランドの構築という。ブランドに関する本は抽象的でわかりにくいものが多い。インターネットの世界で考えると急に具体的になる。
iPhoneで検索するときを想像してほしい。何か買いたいものがある時にコンビニというより、セブンイレブン、ローソンを先に思い浮かべる。(ファミマと略されることを考えるとファミリーマートという名称はブランドネーム構築には向かないのではないか。)google mapで生鮮食品を探す時、スーパーの場所ではなく、イオンを探す。衣料品店ではなく、ユニクロ。遊園地ではなく、ディズニーを思い浮かべる。これがブランドだ。色々な思いを乗せた製品名や企業名、キーとなる言葉を伝えるための広告がブランド広告となる。
ちなみに「コンビニと言えばセブンイレブン」というようにカテゴリが与えられただけでブランド名を再生できる状態を純粋想起という。インターネットが出る前から広告の測定としては純粋想起として調査が行われていた名残がある。