2017/09/26

OTC広告の規制が変更に(2017.9)

日経新聞に下記のような記事がありました。

薬の広告、表現柔軟に 厚労省 15年ぶり基準見直し


厚生労働省は医薬品などの広告基準を15年ぶりに見直す。特定の性別や年齢をターゲットにする表現を認め、例えば生理痛に効果がある医薬品の効能をアピールしたい場合に「女性向け」といった表現が可能になる。厚労省は今月下旬にも新基準を都道府県に通知する方針。医薬品メーカーなどの販売戦略の自由度が高まる。」(引用)ということで、新発売の期間は6ヶ月から1年になるような規制改革について載っていました。

元資料はおそらく、『規制改革推進会議 医療・介護・保育WG資料 「一般用医薬品及び指定医薬部外品の 広告基準等の見直し」について( 平成29年6月22日)』だと思います。


資料として記載のあるのは、「第16回医療・介護・保育ワーキング・グループ 議事」になります。厚生労働省提出資料に詳しく出ていました。こちらの議論が済んだということなのでしょう。

昭和55年に制定された医薬品等適正広告基準を現在の目で見直すことをしているようです。国民ニーズあるいは広告の実 態などの変化に伴い、現在にはそぐわない部分が存在していることが理由ということでした。

簡単に感想を・・・。
1. 名称の記載について、
外国の方もいるので、アルファベットの併記を可能に。
オリンピックもありますし、いいのではないでしょうか。

2. シリーズ名を緩和
鼻風邪には・・みたいなのでしょうか。
商品のブランド化が進むのかもしれません。

3. 使用感の表現
目薬などの使用感に関する表現は可能としていたが、「ことさら強調する」 のは消費者に誤解を与える。確かに、使用目的を誤らせるような過剰な表現は決していいことではないように思います。「すっとする」とかでしょうか・・・。

4. 特定の成分を含んでいない
例えば、カフ ェイン、ナトリウム、ステロイド、抗ヒスタミンといったものを含んでいないという表現 を可能とする。これは、妊婦さんとかはいいかもしれません。
普通に伝えればいいと思うのですが、売る側が他者誹謗などでグレーラインを踏まないことを祈ります。消費者への情報提供有用な情報であることは間違いないと思います。

5. 特定年齢、性別等向けの広告表現
消費者に不利益を与えるものではないので、いいかも・・・。ターゲティングのようなものを想定しているのでしょうか。

6. 販売歴の表現
単なる事実の記載のみであれば、OKということになるらしいです。家伝薬とかきちんと宣伝できるようになるといいと思います。

7. 「眠くなりにくい」といった表現
消費者にとっては有 益な情報と思います。
これも、カフェインと一緒で、販売側が、どれだけ自制心を持って取り組めるかということになると思います。


8. 「新発売」という表現の使用期間
現行では6か月を1年間にする。妥当だと思います。

9. 多数あるいは多額購入した場合に値引き
医薬品で値引き表現は、さすがにおかしいと思います。配置薬的なものもありますが、医薬品は本来必要な時に必要なだけ飲めばいいものだと思います。薬は飲み過ぎれば毒にもなることを訴えて行く必要があるように思います。健康食品とかなら分かるのですが、議論になることもおかしいように思います。

10. ビタミンについて
同じ成分なのに、違う効能が書いてある商品が出回るように思います・・・。
こちらも商品のブランド化が進むのかもしれません。現場での説明が難しくなりそうです。

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