2017/10/01

睡眠薬の止め方


「睡眠薬が止められないのではないか」という不安を耳にすることがあります。
確かに、睡眠薬は急な中断をすると不眠症状が悪化することがあります。
不安感やイライラ、知覚過敏などを感じることがあるかもしれません。
一過性の場合がほとんどですが、数週間持続することもあります。

実際に止める判断や中断の方法については、医師とよく相談する必要があります。
不眠などの症状は、極めて個人的なものですが、医師や薬剤師、看護師など医療従事者は多くの方をみているので、本人が気がつかないことや配慮すべきことまで考えてくれています。

その上でですが、睡眠薬を止められないのではないかと不安に思っている方への
睡眠薬の中断方法の一般的な考え方があることをお伝えできればと思います。

お薬の減らし方としては、量や種類が少ない場合は、自然と飲まなくてもいいと思うようなこともあるかもしれません。種類や量がある場合には、睡眠薬の飲む量を減らすことや服用の間隔を開けることなどで、徐々に減らす方法がとられます。

例えば、1種類の睡眠薬を1/4錠ずつ減らし1〜2週間経って、様子をみて更に減らしてくということが行われていくことがあります。
睡眠薬を長期に服用している方は、薬に慣れていることもあるので、その分だけ緩やかに減量する必要もあります。適切な減量をした場合でも不眠症が続く場合には、まだ治っていない可能性もあるので、治療を再開する必要があります。

初期治療期間、維持期間、休薬・フォローアップ期間を経て、不眠症の治療は進みます。
そのためには、睡眠薬だけでなく、睡眠に対する考え方や、周りにいる方の心の支えも重要になってきます。

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