2018/07/01

検定の種類が分かる書籍の紹介。医療文献での統計法の選択と理解。


他人の執筆した文献でグラフには検定法が記載されておらず、「statistical analysis」の項目に複数の検定法が列記されているのに困ったことはないでしょうか。単純な臨床試験ではどのように試験が行われているかが分かれば統計手法も選択できます。この選択肢は統計の選択図としてまとめられていることがあります。
ただ、母集団の推測やデータの尺度、検定と推定の考え方など基礎的な統計の概念が分かっていないと検定選択の図を利用することができません。

教科書的な手法ではこれらの統計で扱うデータについて考え方を整理した上で、統計を数式で解いて理解することになります。

今回紹介する書籍では統計処理に必要な数学的な部分をロボットとして関数で表すことで本来数式で説明するところを全部絵で解説しています。イラストはポップなイメージですが抽象的な難しい概念の理解として、ブラックボックスですむところを上手くカバーしています。統計の全体像を読み物として知りたい方にいいと思います。

某書店で研修医向けの書籍として平積みされていましたので書店でもオススメのようです。


ぜんぶ絵で見る医療統計〜身につく! 研究手法と分析力

(関連リンク)
医学書院/週刊医学界新聞(第2927号 2011年05月09日)