医療統計で使われる分散分析(ANOVA)について医療統計でよく出てくる統計手法に分散分析があります。分散分析の英語での名称はANalysis Of VArianceです。......
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Posts filed under 統計解説
2020/06/21
2020/06/06
医療統計から考えるアビガンのマーケティング戦略(新型コロナウイルス)(2020/6/6)
2020年6月6日の情報に基づき記事を作成しています。
内容については、最新の情報をご確認上ご判断ください。
photo by NIAID
新型コロナウイルスに対する医薬品の適応拡大
アビガンの臨床試験について、医療統計と医療マーケティングの立場から考察してみたいと思います。今、新型コロナウイルスに対する医薬品として注目されているものは、適応拡大であり、既存治療の中で使われてきたものです。適応拡大とは、他の疾患での治療に使われていた薬を別の疾患に使うことをいいます。
5月7日にレムでシビルが特例承認されるまで、新型コロナウイルスに有効な薬がない状態でした。 ベクルリー(レムデシビル:Remdesivir)はエボラウイルス感染症に対する治療薬として開発された薬剤です。アビガン(ファビピラビル:favilavir)も抗インフルエンザ薬として開発された薬剤です。
未知の副作用が起こる可能性は否定できません。ただし、適応拡大の利点は、ある程度、安全性が似たものになることです。例えば、全く警戒していないところで催奇形性が起こるのではなく、アビガンでは既に催奇形性が知られていることがあります。......
2019/03/28
臨床論文に出てくる試験デザインの分類と種類
はじめに
医療系の論文・文献には○○試験というものが何種類も出てくる。ざっと挙げただけで試験という名の付くものは下記のようなものがある。特にこういった文献を読み始めた初学の時には混乱しがちである。
無作為化試験
クロスオーバー試験
既存対照試験
優越性試験
非劣性試験
ではどうすればいいかというと、時間軸や介入の有無で試験デザインを分類すると分かりやすい。......
2018/08/17
有意水準と確率値の違い。過誤の種類とP値の読み方
有意水準と確率値の関係
第3相試験のように検証的な試験では、P値には2つの可能性があります。 1つは有意水準でもう1つが臨床試験のデータから計算された確率値(P値)です。
検証的試験は何度試験をしても同じ結果が得られることを期待して設計されます。......
2018/07/18
どれをインストールしたらいい?医療で使える統計解析ソフトウェア6選
SAS、JMP、SPSS、EZR(R)、Pythonなどの統計解析用のソフトウェアは有料から無料まで数多くあり、 どのソフトウェアが自分に一番合うか分かりません。EXCELから一歩進みたい方のために各ソフトの特徴をまとめました。
医療統計を学ぶための解析ソフトウェアの選択
統計の知識がついてくると、数式の結果をソフトウェアで確かめたくなります。......
2018/07/01
検定の種類が分かる書籍の紹介。医療文献での統計法の選択と理解。
他人の執筆した文献でグラフには検定法が記載されておらず、「statistical analysis」の項目に複数の検定法が列記されているのに困ったことはないでしょうか。単純な臨床試験ではどのように試験が行われているかが分かれば統計手法も選択できます。この選択肢は統計の選択図としてまとめられていることがあります。
ただ、母集団の推測やデータの尺度、検定と推定の考え方など基礎的な統計の概念が分かっていないと検定選択の図を利用することができません。
教科書的な手法ではこれらの統計で扱うデータについて考え方を整理した上で、統計を数式で解いて理解することになります。
今回紹介する書籍では統計処理に必要な数学的な部分をロボットとして関数で表すことで本来数式で説明するところを全部絵で解説しています。イラストはポップなイメージですが抽象的な難しい概念の理解として、ブラックボックスですむところを上手くカバーしています。統計の全体像を読み物として知りたい方にいいと思います。
某書店で研修医向けの書籍として平積みされていましたので書店でもオススメのようです。
ぜんぶ絵で見る医療統計〜身につく!......
2018/06/16
数量化理論によるアンケート分析。集計結果をグラフ化するために。
はじめに
アンケート調査では数値ではなく、性別や血液型、選択肢を選ぶようなカテゴリーデータが多くなります。これらのデータを解析するのに役立つのが数量化理論と呼ばれる手法です。数量化理論は1つの手法ではなく、大きく4つの手法に体系立てられています。活用頻度が高いものはⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類、Ⅳ類です。
数量化理論I類は回帰分析と同等の手法、数量化理論Ⅱ類は判別分析、数量化理論Ⅲ類はコレスポンデンス分析と同等の手法、数量化理論Ⅳ類は多次元尺度構成法と目的を同じにする手法です。数量化理論は手計算では解くことが困難でありコンピュータやアプリケーションの発展に伴って進歩してきました。
数量化理論の概略
数量化理論Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類、Ⅳ類の概説と特に数量化理論Ⅲ類はコレスポンデンス分析について見ていきたいと思います。
数量化理論I類
数量化理論I類は、説明変数が数値では表現できないカテゴリーデータで構成される質的変数で、目的変数が数量データで構成される量的変数のときに、説明変数を使って目的変数を予測または説明するときに使われます。説明変数がダミー変数で目的変数(特性値)が連続変数であるような重回帰分析に対応します。
数量化理論Ⅱ類
数量化理論Ⅱ類は、説明変数が数値では表現できないカテゴリーデー夕で構成される質的変数で、目的変数もまた質的変数のときに、説明変数を使って目的変数を判別または説明するときに使われます。説明変数がダミー変数の時の判別分析と同等な手法です。
数量化理論Ⅲ類
数量化理論Ⅲ類は、数値では表現できないカテゴリーデータで構成される質的変数を要約するための手法です。データ表としては、クロス集計表または01型データ表が与えられているときに、行および列の各項目に適当なスコアを与えて、その結果をグラフ化して視覚的に捉えることで、もとの情報を要約することを目的としています。......
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